■ タイ・バンコク現地視察レポート
~ジュエリーOEM市場とタイ製造業の現在地~
2026年5月20日~23日にかけて、タイ・バンコクへ現地視察を実施しました。
今回の目的は、ジュエリーOEM工場の視察および現地マーケットでの買付調査です。
5月20日は、約250名規模のジュエリー製造企業を訪問しました。海外ブランド案件も多数扱う企業であり、デザインや製造情報など機密性が高いため、通常は工場内部の見学が難しい企業です。
今回特別に見学させていただいたのは、タイジュエリー業界で最も多く採用されている「ロストワックス法」の製造工程でした。
■ タイジュエリー製造の流れ(ロストワックス法)
■ 製造工程図解
デザイン依頼
↓
3Dデータ作成(CAD)
↓
ワックス原型製作
(3Dプリンター)
↓
石膏型製作
↓
鋳造(シルバー等)
↓
研磨・石留・仕上げ


私も工業製品の製造に携わってきていますので理解できますが、近年のタイでは3Dプリンター技術の導入が進み、従来よりも短納期・高精度での製造が可能になっています。
特にシルバー925製品では、小ロットOEMとの相性が非常に良く、日本市場向けの試作案件も増加しているとのことでした。
■ バンコクのジュエリー市場視察
翌日は、ランチ後にジュエリーショップが集まるエリアにて買付を実施しました。
私は以前から取引のある店舗を訪問しましたが、こちらのオーナーはデザイナーでもあるため、OEM製造時のデザイン相談や製造方法について直接アドバイスを受けられる点が大きな魅力です。
こちらの工房では、最小5pairから製造可能であり、小ロットでのオリジナルアクセサリー展開にも柔軟に対応されています。
同行したスタッフは、画像データを元にリングやペンダント製造の相談を行っていましたが、タイ市場は依然として高品質かつ競争力の高い価格帯を維持していることを実感しました。

■ 現在のタイOEM市場(図解)
【品質】 非常に高い
【小ロット】 ◎
【技術力】 3D化が進行
【価格】 中国よりやや高
【特徴】 職人技+高品質
■ タイ市場の現状と課題


タイは現在、「低コスト生産国」から「高品質OEM拠点」へ移行している段階にあります。
一方で、
・人件費上昇
・物価上昇
・職人不足
などの課題も進行しています。
しかしその反面、デザイン性・加工技術・小ロット対応力では依然として高い競争力を持っており、特にシルバー925アクセサリー分野では、日本市場との相性の良さを改めて感じました。
■ 総括
今回の視察を通じ、タイは単なる「安価な生産国」ではなく、
「高品質・高付加価値OEM拠点」として進化していることを実感しました。
当社としても、現地パートナー企業との連携を強化し、
小ロット・高品質・オリジナル性の高いOEM提案を進めてまいります。
